コストをかけてミドル・シニア向けの研修を行ったとしても、彼らに活躍してもらえる環境を整備できなければ、せっかくの研修も無意味なものとなってしまいます。そういった事態に陥らないよう、研修後に注意すべきポイントをまとめてみました。
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キャリア研修を行ったあとは、その内容を踏まえて「企業内でミドル・シニア社員にどのように能力を発揮してもらうか」「その処遇をどうするのか」といった、具体的なプランを立てることが重要です。
まず行いたいのは、ミドル・シニア社員に対して企業側が求めるものは何なのかということ。それが明確になれば、遂行するために必要なものや取り組みなどもおのずと見えてくるでしょう。内容については曖昧にせず、きちんとルールを定めることが大切です。
キャリア研修を行い、ミドル・シニア社員の意識と企業側の体制が変わっていけば、彼らが持つ豊富な経験・知識・スキルを有効に活用できるようになります。ひいては、業績アップや競争力強化といった、プラスの効果も期待できるようになるでしょう。
2021年4月に改正された高年齢者雇用安定法により、70歳までの就業機会確保が努力義務化されました。定年後も働きたいと考えているシニア社員も増加しているという背景もあり、企業としてはこういった層が安心して勤務できる条件・環境をきちんと整備する必要があります。
環境整備については賃金規定・就業規則などの見直しが重要ですが、この際に留意したいのは「社員が納得する制度づくり」です。ミドル・シニア社員だけでなく、その他の社員の心情も踏まえることが大切です。
ミドル・シニア社員に長く活躍してもらうためには、それを専門とする人事制度・評価制度の整備も欠かせません。ミドル・シニア社員が積み重ねてきた経験やスキルを活かし、適切なポジションで能力を発揮できる、そんな人事制度の確立を目指しましょう。
また、評価制度を整備することも重要です。これまでの年功序列型の給与体制ではなく、働き方や業績によって処遇が変わるような評価制度を整備しましょう。こうすることでミドル・シニア社員のモチベーションもあがり、社員間の公平性も保たれるようになります。
キャリア研修は、1回実施すれば終わりというものではありません。ビジネスを取り巻く環境や、企業の目標に変化が起これば、目指すキャリアや方向性も変わってきます。
内容の見直しが常に必要になってくるため、キャリア研修を定期的に実施する準備や実行する時間が必要になります。自社内で完結するのが難しい場合、定期的なキャリア研修の実施や、以前の内容と連動しながらアップデートを行えるプログラムを持つ、研修会社を検討する必要もでてくるでしょう。
会社の中核を担うべきミドル・シニア層が、以前よりもモチベーションが低下しているということは少なくありません。貴重なノウハウや知識、経験を持っている人材であり、こうしたミドル・シニアを引き上げることが、人的資本経営の促進にもつながっていくでしょう。
重要なのは、どういった目的のもと研修に投資するかです。パッケージ型で安価で提供している企業もあれば、ミドル・シニアを専門にカスタマイズした研修を行っている企業もあります。当サイトではミドル・シニア向けの研修を専門的に取り扱っている企業をご紹介していますので、ぜひ情報をチェックしてみてください。
ターゲットとなる社員で選ぶ
ミドルキャリア研修
社会人材コミュニケーションズの研修は、個人向けキャリアマネジメント研修「知命塾」で培ったノウハウを活用し、社員一人ひとりの課題に向き合い、プロフェッショナルとしての活躍を促します。企業の実情に合わせたカスタマイズ研修や、外部との交流を含む実践的なプログラムを通じて、ミドル・シニア層の主体的なキャリア形成を支援します。
リクルートマネジメントソリューションズのミドル・シニア向けキャリア研修は、キャリアの停滞感やモチベーション低下に直面する40代社員に対し、複数のキャリアバリエーションを描く場を提供します。これにより、組織内での新たな挑戦や自己成長を促し、雇用延長を見据えた主体的なキャリア形成を支援します。
女性キャリアが活躍しきれない現状を変えたいなら、制度の見直しや、女性管理職への研修はもちろん、女性の上司となる男性社員に対しても研修を行い、男性管理職が女性役職者をどうサポートしていくべきかを意識づけしていくことが求められます。インソースの女性活躍推進ための研修はバリエーション豊富で、男女それぞれに必要なアプローチができます。
選出基準
前提:「ミドルキャリア研修」とGoogleで検索して10ページまでに出てくる実際に「ミドル・シニア向け研修」を行っている企業42社を調査し、実績の掲載、講師を掲載している企業をピックアップ。
・社会人材コミュニケーションズ:依頼を受けた企業の課題によって研修内容のカスタマイズを行っている企業の中で年間の実績が最も多い企業
・インソース:パッケージ型の研修を行っている企業の中で年間の実績が最も多い企業
・リクルートマネジメントソリューションズ:マネジメント研修を行っている上場している企業の中で最も年間の実績が多い企業